東京都台東区
台東区(たいとうく)は、東京都の特別区の一つ。23区東部に区分される。
面積は23区の中で最も狭い。
概要
概要
東京23区の中央からやや北東寄りに位置する。東側は隅田川に接し、対岸の墨田区との区境となっている。また、区南端で隅田川との合流点付近の神田川に接する。
江戸時代を通じて、東京で最も古い市街地のひとつで、浅草にある浅草寺は建立1400年の歴史となる。江戸時代は元禄文化(町民文化)が息づき、明治期からは美術館や博物館が建築され、東京芸術大学などアートの発信地ともなっている。関東大震災(1923年(大正12年))や第二次大戦にも焼け残った浅草橋界隈の問屋街などにはいまだ大正、昭和初期の街並みや風情が残っている。
区の中心駅である上野駅は古くから北関東・東北・信越地方からの玄関口として知られ、新幹線も停車する。区は全般的に商業地であるため、純粋な住宅地は一部で、供給量も少ない。戸建も一部地域を除くと少なく、ビルやマンションなど土地の高度利用が進んでいる。
(財)古都保存財団が選定する「美しい日本の歴史的風土100選」において、次世代に残す美しい日本の歴史的風土が、良好に保存されている全国の事例の一つとして寛永寺・上野公園周辺、谷中の街並みが選ばれた。 ル・コルビュジエの国立西洋美術館が世界遺産に登録されている。東京国立博物館表慶館や東京国立博物館など国の重要文化財が多い区である。
歴史
アジア・オセアニア地域で初めての地下鉄(当時の東京地下鉄道・現在の東京メトロ銀座線)が、1927年(昭和2年)12月30日に、浅草駅 - 上野駅間で開業した。
区の沿革
1947年(昭和22年)3月15日 - 旧東京市の下谷区と浅草区が合併して誕生。
1997年(平成9年)3月15日 - 区誕生50周年。
2007年(平成19年)3月15日 - 区誕生60周年。
主な事件
1950年(昭和25年)3月10日 - 台東会館事件。
1951年(昭和26年)3月21日 - 浅草米兵暴行事件。
1985年(昭和60年)11月29日 - 国電同時多発ゲリラ事件。
名称由来
両区ともに下町文化の根付く由緒ある土地のため、合併後の名称は紛糾した。様々な案が考え出され、最終的に下谷区側の案は「上野区」、浅草区側の案は「東区」に収束したが、結局まとまらず、都知事の案により下谷区台東小学校にて既に採用されていた「台東」の語を用い「台東区」を区名とした。上野の高台の「台」と、上野の東側にある下谷と浅草の下町を連想する「東」を組合わせたもので、康煕字典にめでたい意味で載る瑞祥地名でもある。
読み方は都、区で発行する出版物のふりがな等で見られるように公式には「たいとうく」だが初期はそれほど強く統一されておらず現在でも昭和初期生まれくらいの高齢者は地元の台東区民も含め多くの場合「だいとうく」と読んでいる[2]。
区内の町名に台東があるが、1964年(昭和39年)の住居表示により区名を取って名付けられたものであり、由来とは関係ない。