千葉県芝山町
概要
芝山町(しばやままち)は、千葉県山武郡にある町である。国の構造改革特別区域法に基づき2003年4月21日国際空港特区に認定された。成田市への通勤率は18.6%(平成22年国勢調査)。
歴史
5世紀から7世紀ごろまで作られた古墳群があり、埴輪などが多数出土している。この頃の芝山町周辺の様子については分からないことの方が多い。
「芝山」の由来は町の南部にある天台宗の寺院「芝山仁王尊」による。芝山仁王尊の建立は奈良時代前期と伝えられている。
芝山仁王尊は江戸時代まで成田市の成田山新勝寺と信者を2分するほどの隆盛を誇っていた。現在の総武本線に相当する東京東部から千葉県東総地域への鉄道設置の計画段階では、芝山を経由して芝山仁王尊への参拝客の利用を見込んだプランもあった。またその後、1920年代には東京成芝電気鉄道が計画されるも、結局未成線として終わっている。成田山と決定的に参拝客の差が生じたのは、成田に鉄道が建設された20世紀初頭以降の事である。
豊臣秀吉による小田原征伐後に下総の諸城が豊臣方への明け渡しに応じる中、飯櫃(いいびつ)城が秀吉の命に背き、保科正俊が率いる大軍を相手に籠城し、1590年12月28日に果敢に戦って落城したことが『総州山室譜伝記』に記録されている。周辺の部落には落人伝説が残されている。
近世
1889年(明治22年)4月1日 - 町村制施行に伴い武射郡二川村と武射郡千代田村の2村が成立する。
現代
成田国際空港や成田空港問題に関する出来事は、成田空港の歴史又は成田空港問題の年表の項目を参照。
1955年(昭和30年)7月1日 - 山武郡二川村と山武郡千代田村が合併して山武郡芝山町が誕生する。
1966年(昭和41年)7月4日 - 三里塚空港建設促進決議案が閣議で可決。新東京国際空港の建設予定地が千葉県成田市三里塚の宮内庁下総御料牧場周辺に決定する。
7月20日 - 三里塚芝山連合空港反対同盟が結成される。以降反対闘争が激化する。
1977年(昭和52年)5月9日 - 過激派約50人が芝山町長宅前の臨時派出所を火炎瓶などを使い襲撃、警察官6人が重軽傷、1人が全身やけどを負い、ヘリコプターで東京警察病院に運ばれるが21日に死亡(芝山町長宅前臨時派出所襲撃事件)。
1977年(昭和52年)3月 空港建設により離着陸機の航路の直下となることから、芝山町は成田空港建設に対し京成電鉄を芝山町へ延伸するよう要望書を提出、運輸省(現・国土交通省)は、「第三セクター方式による延伸」という回答を示す。
1978年(昭和53年)5月20日 - 新東京国際空港(現・成田国際空港)開港。
1985年(昭和60年)3月24日 - 芝山町、成田市、佐倉市、栄町が国の国際観光モデル地区に指定される。
1997年(平成9年)12月7日 - 三里塚芝山連合空港反対同盟の元活動家の相川勝重が[1][2]、「2000年までに成田国際空港平行滑走路完成」や「芝山鉄道建設」などを公約に町長選挙に勝利する。
2002年(平成14年)10月27日 - 芝山鉄道芝山鉄道線が開通。同時に芝山千代田駅が開業。上記の約束が空港開港から24年を経て初めて実現された。
2016年(平成28年)9月27日 - NAAが四者協議会でC滑走路を芝山町に建設することを発表[3]。