東京都羽田駅(穴守稲荷駅・天空橋駅)
羽田駅は東京モノレール羽田線(現・東京モノレール羽田空港線)の駅。沖合展開前の旧ターミナルと連絡していた。移転改称され、現・天空橋駅。
天空橋駅(てんくうばしえき)は、東京都大田区羽田空港一丁目にある、京浜急行電鉄・東京モノレールの駅である。駅番号は京急空港線は「KK15」、東京モノレール羽田空港線は「MO 07」がそれぞれ付与されている。現在の駅の名称は、近くの海老取川に架かる人道橋「天空橋」に由来している。
京急羽田駅の歴史
当駅および前身となった駅は長年、京急としては羽田空港の最寄り駅で空港ターミナルへのアクセス駅と設定されながら、それが有効に機能しなかった歴史を持つ。
東京国際空港ターミナルビルの沖合移転に伴う空港線(旧・穴守線)の延伸以前に存在していた旧「羽田空港駅」(1991年休止、1993年正式に廃止)を同線の地下延伸路線上に移転・改称する形で1993年に「羽田駅」の名称にて事実上復活させたものである。なお、正確には移転・改称ではなく羽田空港駅を廃止しこの駅を新駅扱いとした。天空橋駅に駅名を変更する前は、空港線の終着駅だった。
当駅の前身である「羽田空港駅」は1956年に開設され、現在の駅より約200m京急蒲田駅方向、海老取川の対岸付近の大田区羽田五丁目(地図)に位置する地上駅であり、東京国際空港が沖合に移転する以前の旧空港ターミナルへのアクセス駅となっていた。だが実態は「地理に不案内な乗客が駅名を頼りに降り立って、川を隔てて遥か彼方の羽田空港を眺めて茫然とする」[1]というものであり、加えて当時の空港線がほぼ終日京急蒲田 - 羽田空港間折り返しの普通列車のみというダイヤで、空港アクセスには全くといっていいほど役に立たなかった。一時は旧羽田空港駅から旧空港ターミナルへの連絡バスが設定・運行されていた時期もあった[2]が、それも利用者が付かずに短期間で廃止された。その後1980年代に入り、羽田空港の沖合移転計画が具体化した頃から、狭小な駅前広場に入れるマイクロバス(空港関係者の通勤・帰宅の多い朝晩は中型バス)により再開され、昼間は1時間に1本の割合で運行された。
羽田空港の沖合移転に伴う空港アクセス路線確保の一環として、1991年1月16日に穴守稲荷 - 羽田空港間の営業をいったん休止の上、1993年3月31日に初代羽田空港駅を廃止。翌4月1日に再度空港島に乗り入れ現在の位置に「羽田駅」を新設した[3]。また、旧羽田空港駅周辺住民の利便を図って海老取川に架けられた人道橋は、地元からの公募で「天空橋」と名付けられ、同日に開通した[3]。なお、旧羽田空港駅の跡地は駐車場とされた。
それ以前に比べると、空港アクセスの手段としての利便性が増した。しかし、もともとが東京モノレールへの乗換えによる空港アクセスを前提とした、新ターミナルビル「ビッグバード」直下乗り入れまでの暫定アクセス駅という扱いであり、旧空港ターミナルへは循環バス、「ビッグバード」開業後は東京モノレールにそれぞれ乗り換えることを余儀なくされた。1998年に羽田空港駅(現・羽田空港第1・第2ターミナル駅)が開業すると同駅に空港アクセス駅としての役割を譲り現行の「天空橋駅」に改称、東京モノレールへの乗換え口も縮小された。
東京モノレールの羽田駅の歴史
東京国際空港ターミナルビルの沖合移転に伴う路線の延伸以前に存在していた旧羽田駅(地図)を移設・改称したものである。それ以前は終点であり、沖合移転前の羽田空港旅客ターミナルの地下に設置された空港連絡駅だった。現在の整備場駅から空港方面へ至る地下入口の東側に同様の旧駅までの地下の入り口があったが、移設後は埋められ空き地となっている。整備場駅から旧・羽田駅間は単線だった。